D.LEAGUE 見えて来た6つの問題点！

Dリーグの問題点

2021年1月10日に開幕したダンスのプロリーグ D.LEAGUE ですが、ここまで第 4ラウンドを終え、様々な課題が見えて来ました。ダンスのプロリーグ自体が初めてのことなので色々問題が出てくるのは当然のことかと思いますが、今後も D.LEAGUE が盛り上がることを願いつつ、敢えて 6つの問題を提起して行きたいと思います。

評価基準について

１つ目の問題点は評価基準についてです。D.LEAGUE の優勝チームには 3,000万円という破格の賞金が与えられるにも関わらず、いまいちジャッジの公平性や透明性が感じられません。公式サイトには以下の審査項目が掲載されているものの、パフォーマンス毎のジャッジ詳細が公表されないため、視聴者としては毎回結果に困惑する部分があります。また、負けたチームも何が足りなかったのか知ることができないため、勝つために何をすれば良いのか手探り状態ではないでしょうか。

【ダンサージャッジの審査項目】
　スキル　クリエイション　コレオグラフ　ファッション　完成度
【エンターテイナージャッジの審査項目】
　エナジー　クリエイション　表現力　ファッション　完成度

ジャッジの人数について

２つ目の問題点はジャッジの人数が圧倒的に少ないということです。D.LEAGUE のジャッジはダンサー枠 2名、文化人枠 2名の計 4名で構成されています。ダンサー枠 2名はレギュラージャッジとして坂見誠二さん、黒須洋嗣さんが固定されていますが、文化人枠はラウンド毎に変わります。ジャッジ 4名はそれぞれが 20点の持ち点を持っており、4名が満点を付けた場合は合計 80点となります。

しかし実際の Round1 ～ Round4 までの優勝チームと最下位チームのポイント差は、最大でも 15ポイントしかありません。15ポイントの枠中で毎回 9チームがひしめき合っている状態なのです。結果論ではありますが、これは一人のジャッジがある程度優勝チームを操作できると言うことです。そんなことをする方はいないと思いますが、やろうと思えばできてしまう仕組みに問題があります。

ダンスには様々なジャンルがありますので、せめてヒップホップ、ブレイキン、ポップ、ロック、ハウス、アニメーション、レゲエ、ジャズ、ワック、クランプなどのメジャージャンルぐらいは、第一人者をジャッジとして揃えて欲しいです。ちなみに競技は違いますが、フィギュアスケートのジャッジは 9名で構成されており、公平性を保つために最高得点と最低得点を除外するなどの仕組みが組み込まれています。D.LEAGUE も是非検討して欲しいものですね。

ゲストジャッジについて

３つ目はゲストジャッジについてです。評価基準の部分にも関わってきますが、ゲストジャッジがラウンド毎に変わるということは、やはり評価に一貫性がないと言えないでしょうか。同じショーケースでも、もし Round1 と Round2 のゲストジャッジが逆だったら、全く違う順位になっていたかもしれません。それにゲストジャッジは文化人枠と言いながらも、実質ダンサー枠の方もいらっしゃれば、全く畑違いの方もいらっしゃいます。この状態が続けば、自分たちが表現したいダンスよりも、勝つためにまずゲストジャッジについてリサーチし、ゲストジャッジが好きそうな（評価しそうな）構成に寄せてくるといったことも起き兼ねません。（Round1～Round4 までのジャッジは以下の方々でした）

ラウンド	ダンサー枠	文化人枠
Round1	坂見誠二黒須洋嗣	HORIE…Harucalloway MIYAVI
Round2		MIHO BROWN 青山テルマ
Round3		原田薫北島康介
Round4		STEZO Crystal Kay

ジャッジのタイミングについて

４つ目はジャッジするタイミングについてです。現在は 1チーム毎にジャッジと論評が行われていますが、「トップバッターなのでこれぐらいかな」とか「前半は得点を抑えている」といったニュアンスのことを口に出してしまう方もおられました。確かに心理的に「後からもっと良いチームが出てくるかも」と思うと、どんなにパフォーマンスが良くても、最初から満点を出す方はいないでしょう。オーディエンス投票と同じように、ジャッジポイントも全てのパフォーマンスが終わった後に公表する方がミスジャッジが少なくなると思います。

オーディエンスポイントについて

５つ目はオーディエンスポイントについてです。オーディエンスポイントはおそらく一番指摘の多い問題ではないでしょうか。以下のグラフを見て分かる通リ、avex ROYALBRATES が全ラウンドで 20点満点というダントツの結果となっています。

残りの 8チームは 11～16点の間で推移していますが、KADOKAWA DREAMS や SEPTENI RAPTURES など、オーディエンスポイントが低いチームもほぼ固定されています。流石にこの状況を見る限り、オーディエンス票がパフォーマンスの良し悪しで投票されていないことは明白です。今更変更するのは難しいと思いますが、一番の問題はオーディエンス投票が課金したアプリユーザーしか行えないことだと思います。月額550円 or 年額6600円という金額を当初から課金しているユーザーは、明確に押しチームが決まっている方ではないでしょうか。そういった方はダンス内容がどうあれ、投票するチームがすでに決まっているのではないかと推察します。今後はオーディエンスポイントだけではなく、各チームの投票数とポイントの計算方法も公表して欲しいです。

配信画質・音響トラブルについて

最後は配信画質と音響トラブルについてです。全ての配信コンテンツを確認した訳ではありませんが、とりわけ AbemaTV の画質は悪いと思います。言うまでもありませんが、ダンスは動きだけでなく顔の表情も需要な要素です。その表情が全く見えなくなることが多々あります。オーディエンス投票もあるのですから、その辺りは至急対応して欲しいところです。また、Round4 ではパフォーマンスの曲を間違えるというありえない音響トラブルもありました。トラブルが起きたことは仕方ないにしても、踊り直しをさせなかったという対応は、やはり問題だったと思います。